IPO支援室 マネージャー 木戸 貴夫

INTERVIEW 02

セミナーにかける思いについて

IPO支援室 マネージャー 木戸 貴夫

パートナー 木戸 貴夫

1998年にTAC株式会社に入社。公認会計士講座の簿記と租税法の講師を担当。​2006年に東陽監査法人に入所し、国内監査業務に従事するとともに、2013年から2019年まで3月決算セミナーを担当し、不定期で開催された法人・消費税の入門セミナー等も担当。セミナー規模は20名~100名で経理部長様向けや経理担当者向け。その後、2020年7月にシンシア監査法人に入社。

interviewer:シンシア監査法人広報担当

-木戸さんはシンシアでもセミナーや研修講師をご担当されて、やはり素人とは全然違いますが、プレゼンの勉強なども熱心にされていたのでしょうか。

木戸:とんでもないです。そんなに褒められたものでは全然ありませんし、プレゼンの勉強もしたこともありません。

 ただ、初めのTACの環境が良かったのかなというのはあります。新人講師が授業をする前に『模擬授業』という2年目以上の先輩講師の方々の前で授業を見てもらう機会が少しはありましたが、それ以上の事はなく、すぐに本番でした。

 そして、授業となると、同じ簿記の授業でも10数名の担当講師がいます。TACでは、受講生が、自分の好きな先生を自由に選べましたので、初回は様子見で受講生の方々は授業に参加され、2回目以降は、良い講師の授業のみに参加することになりますので、非常にシビアな環境でした。授業開始時に扉を開ける時にドキドキしたのを覚えています。その環境が自分に良いプレッシャーを与えたのだと、今振り返るとそれは大きな経験でした。

-木戸さんにとっての転機は?

木戸:2年目ですかね。アクセス(早朝答練)でのVTR収録担当というエース級の講師が担当する授業がありますが、その担当になった時、たかが毎回30分の講義時間、しかも答練解説ですが、『これは大役!』という意識があり、その準備には毎回20時間ぐらいかけていたと思います。そこで自分の講義を選んでいただける心地よさが染みついて今に至るという感じです。

-講義・セミナーの準備やその最中に意識していることなどはありますでしょうか。

木戸:まずは、準備段階では参加してくださる方々の層に配慮して、話す内容を決めます。3月決算セミナーであれば、より多くの会社に関係のありそうな論点・留意事項を重めに設定します。レベル感も大事になりますが、難しい内容だけをお伝えしても、それはただの自己満足になりますから、そこは十分に配慮します。そして、ただの資料集とならないよう【理解し易い】・【記憶に残り易い】の要素を兼ね備えたものにするよう、適度な強弱をつけて、骨格は強く仕上げるよう意識しています。TACで授業しているときは、難しい話を難しい言葉で話すような”ひけらかし”にはならないよう気をつけました。
 準備も心掛けますが、実際の講義・セミナーの最中は皆様の反応をよく見て強弱をつけて説明します。流暢に話す姿は一見、かっこいいように思われがちですが、そういうのは意識しません。自己満足にならないよう、常に俯瞰してやることを心掛けています。あとは優秀な方もたくさんいらっしゃいますので、その方向けにも​レベルの高い内容も挟んでいくことは意識しております。

セミナーや講義の醍醐味は何でしょうか。

木戸:真剣に話を聞いてくださる、理解してくださる、その姿勢を感じられる事が醍醐味です。

東陽でもTACでもリピートのお客様がいてくださること、自分のセミナーに時間を割いてもいいと思ってくださることが本当に嬉しいです。次は、更によりいいセミナーにしようと思います。

 今(2021/6/10INTERVIEW)はコロナの影響で対面での開催が非常に難しいのですが、私は参加してくださる皆様の顔色を伺いながらやってきたタイプですので、対面でのセミナーが開催できるようになることを心待ちにしております。多くの満足を持ち帰っていただいて、次の機会にまたお会いできる、そんなセミナーをこれからもつくっていきたいと思います。

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